宮城県美ネット/出前講座in若林区、開催しました!




10月24日(土)に若林区中央市民センターにて、「出前講座in若林区」を開催しました。通算12回目です!

最初に事務局から、宮城県が進めている県有施設の集約移転に関する問題の概要説明をさせていただきました。宮城県美術館については、今後の長期利用を見据えて、単独でのリニューアル基本方針が策定されていたにも関わらず、築30年以上の県有施設の統廃合を検討する「県有施設再編等の在り方検討懇話会」において、「集約・移転候補」として選定されていること、この懇話会は専門家不在のままで検討が進められたことを問題点として指摘しました。また、宮城県は「築30年以上経っているから老朽化している」と説明しますが、近年行われたコンクリート試験においては、宮城県美術館の躯体のコンクリートの中性化は進んでおらず、「老朽化している」とは言えないことも併せて説明させていただきました。




ゲストスピーカーである有川幾夫さん(宮城県美術館・元館長)からは、宮城県美術館はル・コルビュジェに学んだ建築家・前川國男の合理性を追求する思想が現れている建築物であるとして、コンクリートの躯体をプレキャストのパネルで覆って断熱性を高めたことや、多様な使われ方を想定した空間設計が行われていることについて挙げながら、お金をかけることなく、長期的に維持するための工夫が随所にあることが語られました。その上で、「長期的に使うことを前提に作られた建物であるにも関わらず、たった40年で壊すというのは、考え難いことではないか」と問いかけました。




会場からも、たくさんの意見が上がりました。東日本大震災発生時に宮城県美に来ていた方や、エントランスにあるダニ・カラヴァンの「マアヤン」除幕式に参加した方もいらっしゃり、宮城県美がそれぞれに思い出深い場所になっていることを実感しました。

また、移転候補地の近くでご商売を営まれている方からは、「楽天球場の設置によって、自分たちの商店街も地域のにぎわいづくりに貢献できている」としながらも、「宮城県美がこれまで紡いできたものは県民の財産であり、こちらのエリアに集約して移転してくることについては大いに疑問を持っている」として、「今回の講座のように情報発信をぜひ頑張ってもらって、たくさんの人に現在の宮城県美の魅力を伝えてほしい」とエールをいただきました。

ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!